間取りを考えるのが大好きな私が、40坪の分譲地に家を建てた時の体験談をお伝えします。
狭くない土地とはいえ、南北に家が並ぶ立地で日当たりを考慮する必要があり、限られたスペースをどう活用するかが課題でした。
建築時は上の子7歳、下の子1歳。将来の家族の変化も見据えながら、生活しやすい間取りを追求しました。
実際に住んで7年経った今、成功した工夫もあれば「もう少し考えれば良かった」という反省点もあります。
同じように土地の制約がある中で家づくりを検討している方に、リアルな体験談をお伝えします。狭くても工夫次第で暮らしやすい間取りは必ず見つけられますよ。
なぜこの間取りにしたのか?生活重視で考えた理由
日当たりも大切だけど、生活のしやすさを最優先に間取りを考えました。
- 坪数:40坪
- 形状:東向き入り口の長方形
- 立地:新分譲地(7区画)
- 周辺環境:南北に家が並ぶ配置
日当たりを考えると南側を空けた方が良いのは分かっていましたが、めいっぱい空けると家が小さくなりすぎてしまいます。そこで、ある程度の日当たりは確保しつつ、生活の利便性を重視することにしました。
間取りで絶対に譲れなかったポイント

子ども達が小さいうちの寝室として、1階に和室が欲しいと考えました。階段の上り下りなしに子ども達の様子を見られるのは、安心感が違います。

玄関にベビーカーやアウターなどを収納できる広さのシューズインクローゼットを設置。
靴もその中に収納して、玄関をスッキリ保ちたかったからです。

キッチンと洗面所・お風呂を横並びに配置して、家事動線をコンパクトにまとめました。料理をしながら洗濯もできるし、時短につながります。

子ども達がぐるぐる回って遊べるようにしたかったのと、料理中キッチンに入ってほしくない時に別の扉から洗面所・お風呂に行けるようにしたかったからです。

本当はリビングを通らない階段にしたかったのですが、間取り的に難しかったためリビングを通って省スペースの廊下部分に階段を設置しました。階段自体はリビングの外に設置されているので、ドアを閉めることで完全に仕切れます。光熱費を考慮してドアを付けたのは正解でした。
実際に住んで分かった成功ポイント
7年住んで実感している、間取りの成功ポイントをご紹介します。
1階の収納は全て大正解
リビングに2つの収納

1つ目(ミニクローゼット)
ハンガーと衣装ケースが入るようにセンターで分けた収納です。
左側は大人用のハンガー収納、右側は子供用で上着はハンガーに掛け、下の空いたスペースには4段の衣装ケースを置いています。
毎日使うスーツや制服をハンガーに掛け、衣装ケースには子供の服や靴下を収納しています。上の棚にはティッシュのストックや書類なども入れています。
奥行があるので、手前には掃除機も収納できて一石二鳥です👍

2つ目(可動式収納棚)
子ども一人一人用の棚を設置して、ランドセルや教科書、プリンターや書類などを収納。子ども達が自分で片づけやすい高さに調整しています。
ただし実際は、ここがぐちゃぐちゃになることもあります。完璧な収納ではありませんが、物の定位置があることで散らかりすぎずに済んでいます。
和室には吊り押し入れ

下がオープンなので、おもちゃや最近ではペット用品の出し入れが簡単にできます。
子ども達が小さい時は秘密基地感があって、よく潜り込んで遊んでいました。
上の扉付き部分には布団を収納しています。吊り押入れにして本当に良かったと思います。
回遊動線の活用
建築当初から子ども達はぐるぐる回って遊んでいましたが、2年後に犬を飼い始めてからはさらに活用度がアップ。
犬と子ども達が回遊動線で鬼ごっこのように遊んでいる姿は、この間取りにして良かったと実感する瞬間です。
料理中にキッチンに入って欲しくない時の別ルートとして、今でも活用しています。
東向き玄関の意外なメリット
東向きの玄関は朝日がよく当たって明るく、朝のやる気につながっています。日中仕事で家にいないことも多かったので、朝日の方が実用的でした。
住んでから気づいた反省ポイント
成功した部分もあれば「もう少し考えれば良かった」という点もあります。
シューズクローゼットの水道は完全に失敗
手を洗ってから家に入るように、シューズインクローゼットに水道を設置したのですが…結果、全く使っていません。

- すぐ後ろに靴を並べる棚があって狭すぎる
- 手を洗うと水が跳ねて靴にかかりそう
- 実用的でない配置だった
今はただそこにあるだけの状態。もう少し広さを確保するか、そもそも設置しない方が良かったかなと思います。
出窓の位置
出窓をもう少し奥の方に付ければ良かったと反省しています。
現在の出窓は玄関に近い位置にあるため、雨の日など天気の悪い時に電気をつけると、外の道路からレースカーテン越しに中が見えてしまいます。
また、前の道路と近いので、窓が大きいこともあって声が漏れやすい気がします。
誰かが来た時の確認はしやすくて良いのですが、玄関・リビング・ダイニング・キッチンが一直線に並んでいる間取りなので、奥のキッチン側に出窓を持ってきて、リビング側はFIX窓という現在と反対にすれば良かったかなと思います。 そうすれば庭への出入りもしやすくなったでしょうし、プライバシーも守れたと思います。
日当たりの現実と理想のギャップ
日当たりを気にして南側を若干広めに取りましたが、実際はそれほど日が当たりません。
でも逆に、夏は当たりにくくて涼しく、冬は太陽の角度が低いので多少は当たりやすいという利点もあります。
狭い土地での家づくりで大切にすべきこと
実際に家を建てて住んでみて学んだ、狭い土地での家づくりのポイントをお伝えします。
将来の変化を見据えた設計
子供の成長を考慮する
建築時は1歳と7歳だった子供たちも、今では8歳と14歳。生活パターンや必要な空間が大きく変わります。可変性のある間取りにしておくことで、長く住み続けられます。
ペットを飼う可能性
我が家は建築時にはペットを飼う予定はありませんでしたが、2年後に犬を迎えました。
ペット用品の収納場所や、動物が快適に過ごせる間取りになっていたのは偶然でしたが、結果的に良かったです。
収納は絶対に多い方がいい
住み始めてから実感するのは、「収納はいくらあっても足りない」ということ。
特に子供関連の物は予想以上に増えるので、1階に十分な収納を確保しておくことをおすすめします。
動線の重要性
家事動線
キッチン、洗面所、お風呂を近くに配置したのは大正解。朝の忙しい時間帯や、料理と洗濯を同時進行する時に本当に助かります。
回遊動線
子供が小さいうちは遊び場として、大きくなってからは生活動線として活用できます。
日当たりと生活のバランス
日当たりは大切ですが、生活の利便性とのバランスを取ることが重要です。
我が家の場合、完璧な日当たりは諦めましたが、その分室内の動線や収納を充実させることができました。
同じような土地で家を建てる人へのアドバイス
狭い土地での家づくりを検討している方に、実体験から学んだアドバイスをお伝えします。
優先順位を明確にする
限られたスペースでは全てを理想通りにはできません。家族にとって何が最優先かを明確にしましょう。

我が家の場合だと
- 生活動線の良さ
- 十分な収納の確保
- 将来の変化への対応
この順番で優先的に考えて決めました。
失敗を恐れすぎない
我が家のシューズインクローゼットの水道のように、住んでから「失敗だった」と思うことはあります。
でも、それも含めて「我が家らしい間取り」になっていくのだと思います。完璧を目指しすぎず、80点を目指す気持ちで取り組んでください。
将来的にどう活用できるか
子供の成長、ライフスタイルの変化、家族構成の変化など、将来のことも考慮して間取りを決めることが大切です。
我が家も犬を飼うことになったり、子供たちの学習環境が変わったりと、予想していなかった変化がありました。
収納は多い方がいい
「これくらいあれば十分」と思っている収納の1.5倍は確保しておくことをおすすめします。
特に子供関連の物や、季節用品は予想以上に場所を取ります。
まとめ
40坪の分譲地に建てた我が家の間取り体験談をお伝えしました。
- 生活動線を重視した配置
- 十分な1階収納の確保
- 将来の変化に対応できる可変性
- 回遊動線による遊びと実用性の両立
- シューズインクローゼットの水道配置
- 出窓の位置
- 日当たりの現実と理想のギャップ
狭い土地でも、工夫次第で暮らしやすい間取りは必ず見つけられます。大切なのは、将来的にどう活用できるかを考えること、そして収納は多い方がいいということです。
間取りに正解はありません。家族それぞれの生活スタイルに合った「我が家らしい間取り」を見つけることが一番大切です。
これから家づくりを始める方の参考になれば嬉しいです。限られた条件の中でも、きっと素敵な家が建てられますよ。
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